【錬成テスト】第2回の教科別分析【英語】
皆さんこんにちは。郷中塾の栗山です。
ようやく、夏休み明けの錬成テストが返ってきました。
前期末テストに続き、自己ベスト更新という生徒が今回も多数おり、

と喜んで報告しに来てくれました。
みなさん本当に良く頑張りました!!
さて、今回は特に英語の成績が伸びて喜んでいる生徒さんが多いと思います。
ただし、英語は平均点が『70点付近』と高かっただけに油断は禁物です。
今回の錬成テストはリスニングを除き、すべて600選と最新高校入試問題集2021の2つから出題されています。
郷中塾でも、事前に錬成テストの対策授業を行い、授業で扱った最新高校入試問題集・600選が全て出題されました。
特に、授業で扱った最新高校入試問題集のなかで、「これは難しいな…」と思って重点的に時間をかけて解説を行った対話文や長文問題が全て出題されていたのには驚きました。
単にランダムに出題しているわけではなく、相当考えて厳選されているようです。
しかも、テキストと全く同じ問題が出題されていた訳では無く、ほとんど全ての問題が作り変えられていました。
敢えて手間をかけて問題を新しく作っているところに、附属中の先生方のプロ意識を感じます。
「鹿大附属中は、対外模試よりも学校内の錬成テストの結果を進路指導の資料として重視している」
鹿大附属中の卒業生やその保護者の方であれば大きく頷かれるのではないでしょうか。
希望する高校を受験することを担任の先生に認めてもらうためにも、錬成テストでしっかりと結果を出していく必要があります。
鹿大附属中が誇る錬成テストとは?

という方のために、錬成テストの説明を少ししておきたいと思います。
多くの公立中学校と異なり、鹿大附属中は独自の進路指導ツールを持っています。
それが校内の実力テストである錬成テストです。
第1回~第4回までの計4回あり、その平均点を算出し、卒業生の合否結果と照らし合わせながら進路指導が行われます。

というような形で、三者面談時に告げられます。
毎年100人以上が鶴丸高校・甲南高校を受験している、鹿大附属中ならではの進路指導方法です。
以上、錬成テストに関する説明でした!
それでは、簡単ではありますが、今回の錬成テストのポイント・授業で扱った対策ポイントをおさらいしていきます。
1.最新高校入試問題集(42点分の出題)
今回、最新高校入試問題集から錬成テストに出されたのは全て「長文問題」です。大問2,4,6,8の4題が長文問題でした。
テーマは対話文・論説文・エッセイなどからバランス良く出題されています。
・対話文読解(大問2)
【総評】
全て英文補充の記号問題です。
英文自体は難しくありませんが、選択肢がどれも当てはまりそうな際どいモノばかりです。
英語力だけでなく、国語の読解力も同時に試されています。
【錬成テストに向けた対策】
当たり前ですが、対話文は人と人との会話で構成されています。
会話は相手があってこそ成り立つもの。
問題になっている箇所の前後を正確に和訳できれば必ず正解にたどり着けます。
特に、前後に疑問文がある場合は最大のヒントです。
なぜなら答え方(Yes,I seeなど)をチェックする事で、逆算して何を訪ねているのか分かるからです。
また、対話文に限らず全ての英文に言えることですが、英文補充問題の肝はBut,becauseなどの接続詞です。
接続詞が「文」と「文」を繋ぐ品詞なのに、英「文」補充問題で使わない手はありませんよね?
対話文を読む際は疑問文と接続詞のチェックは必ず行ってください。
・長文読解(大問4,6,8)
【総評】
エッセイ・論説文・スピーチの順番でバランス良く題材が割り振られています。
長文には一切単語の注釈が無く、問題は全てオリジナルでした。
問題の傾向としては、配点の半数近くが英文和訳、正誤判定、英作文となっており、内容理解を問う構成となっています。
【錬成テストに向けた対策】
錬成テストは全文理解が出来ている事を念頭に作られています。
ただでさえ全文理解が出来ていても間違えかねない問題を出しているのですから、長文内容の把握は必須です。
得点アップに確実なのは、泥臭いですが、長文中の分からない単語・文法を全て明らかにする事です。
少人数指導という事もあり、授業では分からなかった単語は逐一ハッキリさせる様にしました。
もちろん作業時間はかかりますが、公立高校入試レベルであれば必須単語が少ないので、そこまで時間のかかる作業ではありません。
英作文は内容理解しているからと言って得点に結びつくわけではありませんが、長文の精読だけで十分に点数を稼げます。
闇雲に解くより丁寧に長文を読み解いた方が結果的に点数に結びつくでしょう。
2.600選(36点分の出題)
今回、600選からは36点分も問題が出題されています。
36点!軽視しがちな600選ですが、この高配点を見ると全く侮れない事が改めて分かります。
そして、例文集と言えどただ英文を羅列しているわけではありません。問題形式や範囲もバラバラに出題しています。
今回は大問3,5,7の3題が600選から出題されています。
2-1.600選の錬成テスト総評
大問3:空所補充問題×6(和訳なし・状況や場面の説明)
600選の中でも簡単な例文から出題されています。
しかし、問題に和訳が載っていない無いために、答えに窮した生徒も多かったのではないかと思います。
英文を覚えている事ももちろんですが、空所外の単語やマス数から答えを導き出す構文力が問われています。
大問5:整序英作文 ×6(和訳あり)
並び替え問題ではありますが、感嘆文や天気の表現方法など高難度の例文から出題されています。
既習外の問題が多く、初見で解くのは非常に困難でしょう。
大問7:空所補充問題×6(和訳あり)
受け身、不定詞など基本的な文法単元から出題されています。
ただし和訳部分が曖昧な表現(例:早寝早起き)になっており、英文を覚えていなければ回答は難しいでしょう。
2-2.600選の錬成テストに向けた対策
錬成テストは600選の英文を覚えていないとほぼ解けない形式になっております。
中でも空所補充問題が多かっただけに、品詞や構文理解が問われる問題が多かったように思えます。
600選の例文は中学生には非常に難しい事に加え、和文英訳の問題がほとんどなので直前対策がほぼ不可能です。
当塾では、錬成テストに向けて600選の和文英訳テスト(1題20問)を毎日実施しておりました。
前回は2週間前から行いましたが、今回は1ヶ月前から対策を行いました。
その結果、(前回範囲と同じという事もあるとは思いますが、)みなさんほぼ満点でした!
たとえ2週間前であっても、難易度の高い英文を200以上覚えるのは非常に難しい事なのです。
テスト直前の付け焼刃ではなく、早め早めにじっくりと取り組めるようにしましょう。
学習法についてはこちらの記事で紹介しています。
ご参考にしてください。
3.まとめ
今回の錬成テストは、最新高校入試問題集・600選など決まった範囲から出題されていました。
しかし、ほとんど全ての問題を先生が新たに作り込んでいるため、答えを丸暗記する学習では全く太刀打ちできません。
日頃から構文や分からない単語を意識して理解するように努めましょう。
今回思うような結果が取れなかったという人は、意識変革して、今から取り組まなければなりません。
ぼーっと過ごしているとあっという間に入試当日を迎えてしまいます。
後悔のない、9月を過ごしましょう!