模試は志望校判定だけの道具じゃない!有効な活用法
こんにちは。郷中塾の矢野です。
高校生は進研模試、駿台模試。
中学生は統一模試、昴主催の鹿児島県模試など立て続けに模試が実施されましたね。
度々行われる「模試」を受験生の皆さんは学習に活用できているでしょうか?
今回は、「志望校に合格するために模試をどのように活用していけばよいのか?」についてお話ししていこうと思います。
1.模試を受ける前の心構え
模試というのは「模擬」試験のことですから、「入試本番」に近い気持ちで臨まなければなりません。
ある程度の緊張感と落ち着きを持って試験を受ける練習をしておかないと、入試本番に緊張で頭が真っ白になり自分の実力を発揮できなくなってしまいます。

確かに緊張しろと言われても難しいと思います。しかし、本番同様の「環境」にする事は可能です。
たとえば当日の睡眠時間。
よく模試前日に夜遅くまで詰め込み勉強をしている人を見かけますが、まさか受験当日にそんな事しないですよね?
模試の日は睡眠をしっかりとって体調を整え、必ず忘れ物がないようにし、余裕をもって自分の席に着
いて模試に向けた勉強を行うというルーティンを作っておくことが大切です。
たとえば受験前の勉強内容。
これは模試だけでなく、期末試験など他の試験の時にも言えることですが、試験の直前に新しいことを覚えるのはおすすめできません。
受験1週間前は今までやってきた勉強の内容をもう一度復習して、確実に点数を取っていけるようにしておくべきです。
このように「受験本番には自分がどういう行動をしているか?」を意識して行動も変えた上で模試に臨んでください。
2.模試が終わったら
模試を受け終わると、当たり前ですが答えが配られ、採点と訂正の時間に入ります。
しかし多くの生徒は模試を受けた事自体に満足して、特に何もせずに帰ってしまいます。
ここで一つ私が高校生だったころのお話をさせてください。
私が高校1,2年生だったころの模試が終わったあとの行動は、まさに「何もしない」でした。
模試が終わったら解答が配られますが、それに目を通すことすらしませんでした。なぜなら自分のできなかった問題を見つけるのが怖かったからです。
解答は模試の結果が返ってくるまで一度も開かれることのないまま封印し、結果が返ってきて始めて模試の訂正をするために開いていました。

確かに訂正をする事は重要ですが、問題はそのタイミングです。
模試が終わった直後は、自分がどの問題ができなかったのか、どの選択肢で迷ったのか、どういう解き方で解こうとしたのかなどといった細かいことを比較的よく覚えています。
一方で実際に模試が自分の手元に返ってくるのには1週間以上はかかります。
模試を受けてそんなにも長い時間がたった後に、模試を解いたときの気づきをどのくらい思い出せるでしょうか。
模試を解いた直後は「数学の最後の問題、グラフを描くところまではできたんだけど、tの範囲がわからなくて答えを出せなかった!」と具体的に覚えていたとしても、模試の結果が返ってきたころには「自分は数学の最後の問題を間違えた」という記憶しか残らないのです。
私は模試の直後に解答を見て自分がなぜ間違えたのかを知ることの大切さに気づき、高校3年生からの模試の後の行動を改めました。
解答と実際の問題を照らし合わせて、記憶に新しいうちに答え合わせをしていくのでそれほど時間はかかりませんし、理解も早くなりました。
もちろんできなかった問題を見つけたときは悔しいですが、模試はあくまで模擬試験なのです。
本番ではないので、逆に「模試でできない問題を克服できてよかった。本番じゃなくてラッキー!」
くらいに思っておきましょう。
同じミスを繰り返さないかどうかが大事なので、模試の点数や判定を気にしすぎないようにしましょう。
3,模試の結果が返ってきたら
先ほども言ったように点数や判定、順位で一喜一憂するのではなく、自分が何を間違えたのか、どうして間違えたのかを考えましょう。
ノートに訂正するときには解答の丸写しをしても時間ばかりかかるだけで自分のためにはなりません。
ノートにどうして間違えたのかを明確に書くことを意識してみてください。
例えば問題が解けなかったのは公式を覚えていなかったからなのか、計算ミスをしたからなのか、解き方自体がわからなかったからなのか。
どうして間違えたのかを明確にすることによって対策のしかたも明確になります。公式を覚えていなかったのなら机に公式を書いた紙を貼る、計算ミスをしたのなら計算は広いスペースで丁寧にするように心がける、解き方がわからなかったのなら問題集でおなじような問題を見つけて自力で解けるようにするといったようにです。
同じミスを繰り返さないような自分のためになる訂正ノートを作ってください。
4,訂正が終わったら完璧、ではない
訂正まで終わって、達成感を味わうかもしれませんがまだ終わりではありません!
訂正ノートにどうして間違えたのかも加えて書いたところで、あとはどうやったら同じ間違いを繰り返さないかを考えてください。
つまり、これからの勉強の仕方を見直してみるということです。
英単語のスペルが書けなくて英作文が書けなかったのなら、英単語を覚える時間を日々の中に入れていく必要がありますし、数学の問題で解き方自体がわからないものが多かったのなら、演習量を増やしていく必要があります。
ここまで分析できたら、その模試を本当に活用したと言えるでしょう。
5,まとめ
・訂正はなるべくその日の内に行う
・訂正内容を元に勉強方法まで練り直してみる
以上が模試の上手な活用法になります。ぜひ次の模試があったときの参考になればと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。