【高2生向け】大学受験の準備は始めていますか?

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こんにちは!
郷中塾の宮園です。

共通テストが終わり二次試験まで残り1ヶ月となりました。

非受験学年のあなたも、共通テストは解いてみましたか?

ニュースで『理科が難しかった』みたいなのを見ました。
それくらいしか知らないです…

昨年は数学ⅠAが大荒れでしたが、今年は理科科目が大荒れとなり、得点調整が入る事態になりました。

さて今回は、受験まで残り1年となった高校2年生に向けて、何から受験準備を始めるべきかをお話ししたいと思います。

1.自分と志望校の距離感を掴む

「自分の現在の学力」と「志望校合格に求められる学力」が、どれぐらい離れているのか知っていますか?

進研模試で偏差値が出るので、何となくは知っています!

志望校の判定も大事ですが、自分が本番で何点取らないといけないのかを知ることが一番大事です。

判定だけ鵜呑みにして「自分には届かないな…」と今のうちから諦めてしまうのは早計かもしれません。

実はほとんどの模試を見てみると、募集人数の上位50%にしかA~C判定を出ていません。
十分受かるレベルだとしてもD~E判定が出るので、早合点しないよう注意しましょう!

1-1.今年の共通テストを解く

まず「現在の自分の学力」を知ることが大事です。

模試で偏差値出るから、それだけじゃダメですか?

確かに模試は全国偏差値が出るので、それで十分と思うかもしれません。

しかし、共通テストは今まで受けた「進研模試」や「学校の定期考査」とは出題形式が全く異なります。
なので、学力があったとしても、点数が思うように伸びない生徒さんは多いものです。

国公立志望なら必ず共通テストで高得点を取っておく必要がありますので、今のうちに共通テストの難易度を知っておいて損はありませんよ!

1-2.志望校のボーダーを知る

現在の自分の立ち位置が分かったら、志望校に合格するには何割の点数が必要なのかを確認しましょう!

下に、2023年度共通テストの主要大学の各判定の得点率を載せていますので、是非ご参照ください。

▼九州大学

学部ボーダー得点率
ABCD
医-医90%87%85%82%
75%72%70%67%
81%78%76%73%
78%75%73%70%
79%76%74%71%
経済78%75%73%70%
80%77%75%72%

▼鹿児島大学

学部ボーダー得点率
ABCD
医-医85%82%79%77%
71%69%67%65%
共同獣医76%74%72%70%
法文65%63%61%59%
61%59%57%55%
65%63%61%58%
60%58%56%54%

▼熊本大学

学部ボーダー得点率
ABCD
医-医84%82%80%77%
77%75%72%70%
66%64%62%60%

▼広島大学

学部ボーダー得点率
ABCD
医-医86%84%82%80%
79%77%75%73%
教育74%72%70%68%
70%68%66%64%
75%73%71%69%

▼神戸大学

学部ボーダー得点率
ABCD
医-医86%84%82%80%
経済79%77%75%73%
経営74%72%70%68%
70%68%66%64%
75%73%71%69%

▼横浜国立大学

学部ボーダー得点率
ABCD
経済76%73%69%65%
経営82%79%76%74%

(参照:河合塾|バンザイシステム

「現在の自分の得点率」と「志望校のボーダーライン」は比較できましたでしょうか?

こんなにレベルが高いなんて知らなかった…
あと1年で本当に受かるのでしょうか…?

現時点でこのレベルに到達しておく必要は全くありません。

1年かけて1歩ずつ成績を上げてることが出来れば十分間に合いますので、意気消沈して今から志望校を下げなくても大丈夫です。

受験本番では、「共通テスト」と「二次試験」の得点比率にもよりますが、1年かけてC判定を目指して欲しいところです。

2.必要な勉強時間は年間2,000時間

皆さんに知っておいて欲しいのは、受験本番までの1年間で必要な勉強時間は約2,000時間だということです

に、2,000時間…!?

受験までの残り1年間で2,000時間しっかり取り組めるならば、医学部医学科や難関大学だって十分目指せます。

「そんな高いところは目指していない」という生徒でも、『来年度は旧課程の最後の年なので、受験競争が激化するだろう』と言われています。
だからこそ今まで以上に勉強しないと厳しい戦いになりますので、どの大学を目指すとしても2,000時間を目指して勉強しましょう。

けど、どうやって2,000時間も確保するの?

これは先に答えを出したいと思います。

平日4時間×200日+休日10時間×120日=2,000時間

 

「絶対にできない勉強量」ではありませんよね。
毎日継続して勉強を続けることが、最終的には志望校合格への最短経路になります。

3.アドバイスしてくれる人を見つける

「よし、勉強するぞ!」とやる気になった人は、学校の先生や塾の先生など、必ずアドバイスしてくれる人を見つけてください。

なんでアドバイスしてくれる人が必要なの?

当たり前ですが、高校1年生や2年生は大学受験を経験したことがありませんよね。

勉強する優先順位や勉強方法など気にせず、がむしゃらに取り組んでも成績は一定程度上がっていくと思いますが、より効率的な勉強で取り組めれば、成績の伸び具合は劇的に変わります。

また、理想を言えば、最後まで受験勉強をサポートしてくれる人がベストです。
学習面だけでなく精神面などもサポートしてもらえると、途中で中弛みしたり不安などで足が止まったりすることが無くなります。

今取り組んでいる勉強が適切か分からず、不安を抱えたまま勉強してしまうと、徐々にストレスが大きくなって志望校を諦めることになるので、そういう事態にならないようにしましょう。

4.受験勉強は国・数・英から始める

学校の先生や先輩から「数学と英語だけ先に始めよう!」と言われることが多いと思いますが、出来れば国語も追加で始めましょう。

なんで理科や社会でなく国語なんですか?

古文漢文の単語や句形の暗記もさることながら、最近の受験傾向では全科目に読解力が必要な問題が出題されています。

特に共通テストは理系科目でも文章問題が増加傾向にあるので、「理系だから国語は捨てる!」ということが出来にくくなってきました。

今年も数学や化学・生物などは文章量が多かったので、そもそも問題把握が出来ずに点数を落としてしまう生徒もいたようです。

4-1.国語)暗記の徹底と読解の基本を知る

受験で重要な現代文の勉強ですが、どのように進めていましたか?

学校から配られる問題を解いて終わっています…

現代文の参考書では、必ず解説に「この文章が正答の根拠になっている」と記載されています。
必ずそこを確認したうえで、自分が読んだときに「線を引いたり」「注目したり」していたか照らし合わせて、読み違いを修正すると読解力がついてきます。

読解は感覚で勉強しても成績が上がりにくいものです。
評論でも小説でも、論理的に根拠を見つける癖を身につけましょう!

古文・漢文の暗記は、高2のうちに終わらせておきたいですね。

古文は「単語」と「助動詞」を覚えたので大丈夫です!

とても素晴らしいことなので、もう1つ追加するなら品詞分解も練習して欲しいです。

最近の古文は、平仮名を多用して品詞分解を難しくすることで読みにくくする傾向があるので、品詞分解に必要な知識である単語は、活用形も一緒に覚えておきましょう。

ここで問題です。下の文章を品詞分解して現代語訳できますか?

『命いくらにても、そのなからをめして秀歌をたまはらむ』

品詞分解は
命(寿命) / いくら(たくさん) / に(「断定」助動詞なり) / て(接続助詞) / も(係助詞) 、その(指示語) / なから(半分) / を(格助詞) / めし(召す) / て(接続助詞) / 秀歌(秀でた歌) / を(格助詞) / たまはら(たまはる) / む(「意思」助動詞む)

現代語訳は
寿命がいくらあったとしても、その半分をお取り上げなさって秀でた歌を頂きたい

でした。出来ましたか?

4-2.数学)ⅠAⅡBの典型問題を網羅する

まずは手元にある『青チャート』や『ニューアクション』などの解き方をすべて覚えましょう。
特に「苦手意識を持ちやすい分野」から優先的に仕上げることをお勧めします。

優先順位
・二次関数(場合分け)
・場合の数と確率(色分け組み合わせ、条件付き確率)
・整数(ユーグリッド互除法)
・指数対数(最大最小の判別、桁数・最高位の数字)
・三角関数(式変換、三角関数の合成)
・ベクトル(点の動く範囲、空間ベクトル)
・数列(漸化式、群数列)

けっこう大変ですね…

最近はじめた理科科目や社会科目と異なり2年分の復習ですので大変かと思いますが、ここが踏ん張りどころなので、今年度内を目標に頑張ってみましょう!

高校3年生からでも数学の復習を取り組むことは出来ますが、その時期はやることが多いので早めに取り組んで欲しいですね!

4-3.英語)単語と文法・構文を仕上げる

英語はとにもかくにも、「英単語の暗記」が全ての始まりです。
高校3年生になるまでに、英単語帳1冊は暗記しておきましょう。

英単語の暗記は楽しくないですよね…

数学の演習と違って事務的な感じがすると思いますが、暗記をクリアしないことには前に進まないので、我慢の時期と割り切って取り組んでください。

正直に言うと、私も英単語の暗記は苦手でした。(汗)
私は友達とテストを出し合うことで何とか乗り切っていましたので、自分が継続できる方法を模索してみましょう。

5.まとめ

まだ高校2年生と思っているかもしれませんが、大学受験へのカウントダウンは既に始まっています。
「どれだけ早くから勉強を始めて演習量をこなせるか」が勝負になります。

・何からやればいいのか分からない
・苦手科目を克服できなそう
・意思が弱くて計画を立てても実行できない

 

そんな人こそ、学校や塾を利用して受験勉強することをお勧めします。
自分ひとりで時間をかけて考えるより、客観的なアドバイスをもらって、周りに差をつけていきましょう!

最後までご覧いただき、ありがとうございました。