県外の難関私立高校は鶴丸・甲南の併願先になり得るか?

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皆さんこんにちは!郷中塾の栗山です。

 

鶴丸高校、甲南高校を受験する学生にとって、鹿児島高校・樟南高校などは私立高校の有力な併願先です。

しかし、ここで第2の併願先候補として稀に挙がってくるのが県外の有名私立高校です。県外と言うだけでそもそも選択肢から外している方が多い様に見受けられますが、もし大学受験を見据えられているのであれば1度は検討してみる価値がある高校群です。

 

具体的には九州地方であれば、早稲田佐賀高校青雲高校弘学館高校などが代表校かと思われます。これらの高校は寮を完備しており、県外であっても入学が可能です。

久留米附設中、ラサール高校などの最難関私立高校は受験難度が大幅に上がるため検討から外しております

 

また寮通いをする事を前提にすれば、九州にこだわる必要もなくなるので中国・四国、関西、近畿などにも幅が広がります。

「絶対に鹿児島の高校に通わなければならない。」「学費を払う事が絶対に不可能」という明確な理由がないのであれば、ぜひ1度考えられてみてください。

1.特別な受験対策が必要ない

英作文の構成を考える

そもそも県外の難関私立高校って問題が難しいんでしょ?

確かに鹿児島県立入試と比べると問題は難しくなっております。県立入試と比べて県外の難関私立高校は受験者のレベルが1段階アップするので、無理もない事だと思います。しかし、その分合格点が低くなる傾向にあります。

 

例えば、青雲高校は国語・数学・英語・社会・理科の合計500点の構成となっていますが、2021年の合格最低点は240点となっています。これは割合に直すと48%の問題に正答すれば合格できる事を意味します。

とか言って問題が鬼の様に難しくて、そもそも解く事が出来ないんじゃないの?

そんな事もありません。過去問を見て頂ければ分かりますが、全体を通して約半分は標準的な問題が出題されています。

青雲高校の例をそのまま引用すると、数学の大問1は「連立方程式の式の計算」「因数分解」など県立入試に出てもおかしくない問題が集まっています。他の大問に関しても「二等分線を利用した相似比」「直線と放物線の間に出来た面積の算出」など県立入試対策を行っていれば1度は目にする問題が並んでいます。

 

つまり、奇問・難問を解けなくても標準的な問題をしっかりと正答できる能力があれば合格できる可能性が高いのです。

 

しかし、全く対策が必要ないかと言えばそうでもありません。例えば、早稲田佐賀高校などは英語の問題が非常に難しく、英語スキルが高い生徒に有利だと言えるでしょう。

試験の特徴は最低限押さえて自分との相性を確認しておくと望ましいです。

2.鶴丸・甲南高校と比べても大学受験実績が遜色ない

県外の難関私立高校は大学受験実績においても申し分ない結果を出しています。

学校の純粋な教育力は現役合格の強さで見て取れます。浪人して合格した場合、それは予備校の功績も加わってくるからです。各校の2021年度の合格実績を見てみましょう。

卒業生数が違うので単純な数の比較はできませんが、県外の私立高校は県立トップ高に決して劣らない合格実績を出している事が伺えます。

特に、青雲高校であれば国公立大学医学部への現役進学率が非常に高い特色があります。また、早稲田佐賀高校であれば例年在学生の半数が早稲田大学へ進学しています。

 

医学部や最難関私立大学に照準を絞っている方にとっては、むしろ県外私立高校の方が志望校に合った学習が出来るかもしれません。

3.県外私立高校への進学デメリット

懸念点は言うまでもなく学費が高い事です。県外私立高校に通うと、学費だけでなく寮費もかかります。

参考までに、早稲田佐賀高校は寮費だけで年間100万円(食費+寮費)近くかかってしまいます。これに学費も加わるのですから、非常に高額な教育費がかかります。

県外に行くなら近くで管理できないし、それも心配で...

私立高校の寮は基本的にしっかりと教育秩序が保たれているので、それは心配しなくて良いでしょう。自習時間が設けられていたり、起床・就寝時間、食事の栄養管理など徹底しています。

まとめ

以上が鹿児島県外の私立高校についてのお話でした。

多くの方がそもそも県外への高校進学についてあまり考えた事がないかと思います。県外での生活は大変でありますが、もし目標を叶えるのにマッチするような高校であれば1度考えられてはいかがでしょうか。

まとめ
・県立入試高校の対策と県外私立高校の対策は大きくずれない

・大学受験実績が良く、特定の大学や学部群に強みを発揮している高校もある

・県外への進学は学費が非常に高く、年200万円近くかかり得る事もある

最後までお読みいただきありがとうございました。