自習時間を有効に使う5つの視点

  • 学習法

こんにちは。郷中塾の宮村です。

 

夏休みの様な長期休みを過ごしていると、よく生徒からこんな質問が舞い込んできます。

自習で何をしたら良いのか分からないのですが、どうすれば良いですか?

恐らく、ほとんどの中学生が先生にあるいは自身にこの質問を投げかけた事があるのではないでしょうか?

この質問の本質は「何をどうやって勉強したら良いのか自分では分からない。」という部分だと思います。

という事で、今回は勉強のなかで最も大事だと思われる自習に関してお話します。

1.なぜ自習に力を入れるべきなのか?

なぜ自習が重要かと言うと、シンプルに受験勉強の半数以上を自習が占めているからです。

 

ベネッセの調査によれば中学生の約40%が毎日2時間以上勉強しているそうです。そして、約10%以上が毎日3時間以上も勉強しています。

言い換えれば、鶴丸高校などの難関校を狙うためにはこの上位10%と同じくらい最低3時間以上は勉強する必要があるのです。

 

皆と同じように学校の授業を受け、皆と同じように塾の授業を受けている内は他と同じ学習をしているので、ライバルに差をつける事は出来ません。

唯一、自習時間だけが「自分で自由に使える時間」なのです。

2.自習計画の作り方

さて、この話を聞いて

さあ、それでは自習をしよう、今日は10時間するぞー

と思ったそこのあなた、断言しましょう。絶対無理です。

なぜか?その答えは単純明快、計画性がないからです。

 

自習に慣れた子はこれから何分でこれをやって、その後何分であれをやって、というように綿密に計画を立てています。

たとえば私の母校ラサール高校では、テスト期間が始まると先生が計画表を配りいつなにをするか紙に書かせて提出し、しかもそれを先生がチェックして添削まで行います。

名門ラサールと言えど、その基本は意外にもしっかりと自習を管理する事にあるのです。

個人の得意不得意に合わせて綿密な計画を作れば、効率よく学力を上げる事ができます。

 

とは言え、まだ自習に慣れていない内はいきなりゼロから計画を作るのは大変ですよね。

ですので、最初は以下の5点を重視して作ってみてください。

  • WHAT(何をするか?)

⇒主に科目や分野のことです。教科書・参考書のページ数などで結構です。

  • WHERE(どこでするか?)

⇒意外かもしれませんが、場所も大切です。たとえばずっと同じところでやると疲れるでしょうし、気分転換もときには重要です。通学途中にも勉強する事はできます。

  • WHEN(いつするか?)

⇒何時から何時までという具合に明確に具体的に書くべきでしょう

  • WHY(目的・目標)

⇒その学習によって具体的に何が達成されるのかを記しましょう。

  • HOW(方法)

⇒書きなぐってスペリングの暗記、問題集を解く、などになるかと思います。

以上すべて書き込むのはたいへんですが、せめてWHAT WHEN は書いておくべきでしょう。

正直僕はこの作業に1、2時間かかってもいいと思っています。

 

いくら自習時間を用意しても目標を課さない限りダラダラとスローペースで同じ問題を続けてしまうであろうことは明白だからです。

 

そして、ここも重要なのですが自習計画を作ったらその表を勇気を出して信頼できる先生に見せてもらってください

失礼ながら、あなたの自習計画は自分1人で作っているだけあって独断と偏見で満ち溢れています。つまり、効果や実現性に乏しい事が残念ながら多いのです。

 

一方、あなたの身近にいる先生は普段から客観的にあなたの事を見ています。

「その計画を生徒が達成できるか?」

「達成できたとして成績の向上が見込めるか?」

自習計画を目にしたら、それを多角的な観点からアドバイスをしてくれます。

 

皆さん、是非やみくもに自習するのではなく、きちんと自習計画を立てましょう。

3.自習計画が上手く行かなかった時のために

さて、自習を行うにあたって注意することは、矛盾するようですが、計画通りいかない場合を想定する事です。

計画には不測の事態がつきものです。たとえば自習中の居眠り、急用、突然課される宿題、そして多くの生徒にありがちなのが「やる気を失う」などでしょうか。

 

真面目な生徒ほど少しでも計画通りに進まなければ、

あーあ、この計画は達成できそうにないからもう諦めよう

という投げやりな気持ちになってしまいます。

ですので、計画達成に自信のない人は以下の2点も注意してください。

・予備日、予備時間を設定する
・友達と目標を決めて自習をする

1つ目の予備日、予備時間とは計画通り行かなかった場合に使う時間のことです。

たとえば1週間のうち、急用で3時間勉強出来なかったとします。当然このまま勉強を続けてしまうと学習の遅れを取り戻せないまま時間が過ぎてしまいます。

しかし、もし日曜日に予備時間を5時間設けていれば、1週間で出来なかった勉強をまとめて日曜日に行う事ができます。

私の場合は週に4,5時間予備の時間を設定し、計画通りいかなければ予備時間を使っていました。

 
2つ目の「友達と自習する」についてはシンプルですがやる気を維持するのに有効です。
なぜなら1人で自習を続けると誰からも管理されないため、どうしても惰性が働くからです。
ですので、やる気の維持に自信がない人は友達と協力して勉強を進めていきましょう。
 
たとえば自分も友達も社会が共通して苦手だったとします。そしたら、
3日後に歴史の明治以降のテストをやろう!負けた方が1週間カバン持ちな!

というやり取りができるわけです。
 
こうした取り決めを行うだけでも自習に気乗りしない時に、自分を奮い立たせることができます。

もしやる気の面で自習が続いていない人がいれば活用してみてください。

4.まとめ

以上が自習に対する考え方のお話でした。

まとめ
・自習前に必ず計画づくりを行うこと

・自習には予備日、予備時間を設ける

・友達と協力して自習のやる気を維持していく

このブログをご覧の皆様、今すぐに次のテスト、あるいは受験までの計画をたててください!いますぐに!

皆様の喜びのため、日々精進してまいります。

最後までお読みいただきありがとうございました。