【中学生向け】英語の教科書が難しくなった⁉大きな変更点と受験に向けてやるべきこと
早速ですが、みなさんは小・中・高で使われる教科書の内容がここ1~2年で変化した、あるいは変化するということをご存じですか?
学習指導要領の改訂により、小学校では2020年度(一昨年度)、中学校では2021年度(昨年度)から、そして高校では2022年度(今年度)から教科書の内容が変更になっています。
この中でも、小・中学校の英語(外国語)は、この改定の影響を大きく受けた科目なんです!
そこで今回は、中学校の英語の教科書にスポットライトを当て、旧教科書と新教科書の内容の違いや特徴、さらにはそれを踏まえた英語の学習法について、簡単にではありますがお話をしていきたいと思います。
【大きく変わったこと】
①学習する文法事項が増えた
新教科書では、それまで2年生での学習事項だった「be動詞の過去形」「過去進行形」「不定詞の名詞的用法」などの文法事項を1年生で、
3年生での学習事項であった「受動態」などの文法事項を2年生でそれぞれ扱うようになっています。
そうなんです!
しかも、これまで高校での学習事項であった「仮定法」「原形不定詞(let, makeなど)」を中学3年生で扱うようになりました。これらによって、「1年間で学習する文法事項が増えた」ことがわかります。
このうち、「仮定法」は非常にややこしい単元で、これまでも多くの高校生が苦手としてきた単元になります。そのため、学習内容が増えただけでなく、学習内容が難しくなっていることでもあります!
②学習する単語が増えた
これまでは、中学校で学習する単語は3年間で「約1200語」と定められていました。
教科書改訂によって、中学校で学習する単語が3年間で「約1600~1800語」と定められました。
これまで、高校で学習する単語数が「約1800語」であった(現在は高校で1800~2500語を扱うと定められています!)ということを考えると、学習する単語数が大きく増えていることがわかります。
また、小学校での英語学習が本格的に始まり、簡単な単語や日常的な単語は小学5・6年生のうちに学習するようになります。
このことによって、中学校の教科書に出てくる単語がこれまでと比べてやや難しくなっているのです。
③教科書で扱う文章が難しくなった
新教科書では、旧教科書と比べてやや読みにくい文章が増えているように感じます。
ここでの「読みにくい文章」とは、日常ではあまり扱わない話題、つまり「社会的な話題」について書かれた文章のことを指します。
そうですね。
具体例を挙げると、東京書籍「New Horizon 3」では、ガンジーに関する文章やエネルギー問題に関する文章が、開隆堂出版「Sunshine 3」では、AIに関する文章やプラスチックごみ問題に関する文章などがそれぞれ取り上げられています。
【受験に向けてやるべきこと】
ここまで、新教科書の特徴についてお話してきました。
そう思ってしまうかもしれません。
しかし、内容が難しくなっても、基本的な学習方法はそう大きくは変わりません。
ここからは、高校受験に向けた英語の学習方法の一例について紹介していきます。
①単語の学習法
先ほどお話ししたように、高校受験では「約1600~1800語」の単語を覚えておく必要があります。
「とても多いな…」と感じるかもしれませんが、みなさんはこれまでの学習で、ある程度の数の単語ならもうすでに覚えているのではないでしょうか?
(いくら英語が苦手な生徒さんでも、「単語が全く分からない」わけではないと思います)
例えば、
「1日に3つの単語を覚えるぞ!」と思って毎日覚えていくと、一年後には約1000個の単語を覚えたことになるのです。
英語が苦手な生徒さんに話を聞くと、
という答えが返ってくることが多いです。
単語が苦手の皆さん、これを読み終わってからでもいいので今日から毎日単語の勉強を始めてみてください!
また、長文を読んでいると「この単語の意味が分からない…」ということがあると思います。英文を読んでいてわからない単語に遭遇したときは、必ず後からでもいいので調べる習慣をつけておきましょう!
②文法の学習法
教科書では様々な文法を扱いますが、文法を学習する際に重要なのは「同じような単元をまとめて整理する」ことになります。
例えば、中学2年生で学習する「不定詞」には3つの用法があります(中学3年生以上のみなさん、スラスラ言えますか?)。
この3つの用法を、教科書では別々の単元として扱っていることが多いです。また、助動詞についていえば、別の助動詞が別の単元に配置されていることが多く、助動詞同士の意味を比較する機会があまりないかと思われます。
そこで、それぞれの文法事項(不定詞なら不定詞、比較なら比較、完了形なら完了形)ごとに自分なりにノートにまとめておくことで、後から見返した時や模試などの勉強をする際に自分のリジナル教材として役に立ちます!
③リスニングの学習法
リスニングの上達方法はただ1つ、それは「慣れ」です。
私たち日本人が日本語で読まれる文章をスラスラ理解することができるのは、私たちが普段日本語を使っている(=日本語に慣れている)からなのと同じように、
英語で読まれる文章を理解するためには「英語に慣れる」ことが一番の上達方法なのです。
という生徒さんが多いかと思います。
具体的には、「多くの英語を耳から取り入れる」ことが大事になってきます。
はじめはYouTubeなどで英語の歌などを流すくらいでもいいと思います。
また、英検のホームページにリスニングの過去問が掲載されているので、それを実際に解いてみる、というのもいい方法かもしれません。
【おわりに】
英語は苦手な人も多く、非常に差がつきやすい科目です。
だからこそ、得意な人はさらに自分の英語力を伸ばし、そうでない人は1つずつでも苦手を克服していってほしいと思います。
ここまで読んでくださった皆さんが、有意義な英語学習を進められることを期待しています!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。