【検証】音楽を聴きながらの勉強は効率的なのか?

  • 学習法

こんにちは。郷中塾の速見です。

9月になっても暑い日々が続いて熱中症が怖いですね。屋内にいてもこまめに水分補給をして、健康に気を付けていきましょう。

ところで、突然ですがあなたは普段どのような環境で勉強をしていますか?

自宅・学校の教室・図書館・お世話になっている塾・カフェ…きっとどのような場所であれ、あなたは勉強を頑張っているのでしょう。

そのような中で、私は音楽やラジオを聴きながら勉強している人を見かけることがよくあります。

好きな歌手や好きなラジオの番組など聞く内容は人によって様々ですが、ここで私が気になったのは「音楽等を聴きながらの勉強は効率がいいのかどうか」ということです。

 

「音楽を聴きながらの方が集中できる」
「クラシックを聴きながらだと効率が上がると聞いたことがある」
「カフェで人が周りにいたほうがやる気が出る」

などなど、「音楽を聴きながらの勉強」についての考え方がとても多く、私自身判断に困ったことがあります。
そこで、今回は音楽を聴きながらの勉強が効率的かどうかを考えていきます。

先に結論を言うと、「音楽を聴きながらの勉強は一部を除き、非効率」です。

1.音楽が勉強効率を高めるケース

先に音楽を聴くことで勉強にプラスに働くケースをお話します。

当たり前ですが、音楽にも色々な種類があります。ポップ、ロック、ヒップホップ..その中でも学習に効果があると言われているのが「クラシック音楽」です。

なんでクラシックを聴くと集中力が挙がるの?

これにはα波と言うものが関係しています。

人の脳からは電気信号が絶えず送られており、その電気信号の様子を記録したものを脳波といいます。そして、その脳波の中にはα波があり、この脳波が検出されている間はリラックス状態にあるとされています。さらに、このα波は集中しているときにも検出されるため、α波が出ることで集中しやすくなる可能性があります。

そして、クラシック音楽は人がα波を出すうえでとても効果的であると言われおり、クラシック音楽を聴いて気持ちをリラックスさせ、α波を出し、勉強に挑めば効果的だと言われています。

また、α波は目を閉じているとき、起きているときに増加し、対照的に目を開けているとき、寝ているときに減少する傾向があります。

そのため、黙想しながらクラシック音楽を聴けば集中力が跳ね上がり勉強の質も跳ね上がる、なんて事も言われています。

2.音楽は勉強の妨げになる

ただしクラシックは例外で基本的には音楽は勉強にマイナスに働きます

なぜなら人間には「五感の優先順位」というものがあるからです。五感には味覚、視覚、嗅覚、聴覚、触覚の5つがありますが、実はこの五感には活用するにあたって優先順位があります。

その優先順位とは

  • 触覚
  • 聴覚
  • 視覚
  • 嗅覚
  • 味覚

となっています。

ここで、あなたが勉強する姿を想像してみてください。手でペンを持って紙に問題を解いたり、紙面上の文章を読み取ったりしますね。そのため、五感の中で主に用いられているのが「視覚」になります。

では、音楽を聴きながらの勉強はどうでしょうか?

音を捉えるのはもちろん聴覚ですよね?つまり、音楽を聴くことが勉強をすることよりも優先されてしまうのです。そのため、音楽を聴きながらの勉強は非効率的であると考えます。

さらに、音楽に限らずとも、ラジオの音や、周囲の人の声、車の音など、音が出ていれば問答無用で視覚より聴覚が優先されます。

そのため、カフェでの勉強も十分に効率の悪い勉強となってしまい、周りの雑音を消すためにイヤホンを付けて音楽でも流そうものなら、耳に流れる音が増えてさらに効率が落ちやすくなります。

よって、図書館や塾の自習室などの静かな空間が勉強には最適であると思います。もちろん、そこで音楽を聴いていては何の意味もないのですが…

3.マルチタスクは勉強を非効率にする

今回、音楽に限ったお話をしましたが、ここでのポイントは「マルチタスクは勉強を非効率にする」という事です。

マルチタスクというのは、二つ以上の仕事や作業を同時又は並行して行うことです。例えばテレビやスマホを見ながらご飯を食べたり、ご飯を食べながら宿題をやったり、Twitterをチェックしながら仕事をしたり、音楽を聴きながら勉強をするといったことです。

このマルチタスクは現代の多忙な社会人に要求されているスキルとも言われていますが、これは非常に非効率的な行動であると言われています。

マルチタスクをすることで複数の異なる情報が人の脳に取り込まれ、その認知や処理、切り替えに力を使い脳が疲れやすくなります。

そのような状況下での勉強は非常に非効率的で、せっかく覚えようと取り込んだ知識を十分に処理することができず、最悪身につかないことがあります。

ですので、音楽に限らずに勉強をする時はなるべく他の作業を行わない様に心がけましょう。
何事も一つ一つをきっちりと終わらせることが大切なのです。

4.まとめ

まとめ
・クラシック音楽は集中力を高めやすい
・聴覚は視覚よりも優先される
・マルチタスクは非効率的

以上のことから、「音楽を聴きながら」勉強することは避けた方が良いでしょう。

どうしても音楽を聴きたいのであれば、勉強前にクラシックを聴いて集中力を上げてから勉強に取り組んでみましょう。

日々の学習効率を少しでも高めながら成績向上に励みましょうね。最後までお読みいただきありがとうございました。