短期間で模試やテスト結果が変動する理由とは?

  • 模試

「市共通テストは良かったのに、昴の県模試で全く採れなかった」
「統一模試は良いけど錬成テストがボロボロ..」

皆さんこんにちは。郷中塾の栗山です。

 

受験が近づいてきた事もあり様々なテストが矢継ぎ早に開催されていますね。

全九州模試、統一模試、三高模試、市共通テスト..昨日はちょうど昴主催の県模試が行われました。

いつも結果が安定している生徒もいれば、テストの度に成績が変動する子もいるかと思います。
そして、その度に一喜一憂している姿も良く見かけます。

当たり前ですが、成績というものは短期間で大きく変わりません。しかし数字というものは客観的で、良い点数の時は間違いなく良い結果だし、悪い点数を採っている時は悪い結果に違いないのです。

今回は短期間で模試・テストの成績が大きく変わる生徒に記事を書いていきます。

※ここではやる気やコンディションなどの内部要因はいったん抜いて考えます。

1.基礎的な問題にしか対応できていない

1番考えられるのは「標準・応用問題への耐性がついていない事」です。

模試やテストには当然ながら特徴があります。難易度、問題形式、受験者層...

たとえば鹿児島県内で行われている模試をざっくりプロットすると、以下の通りになります。

応用問題が解けるのに基礎的な問題が解けないという事はほとんどありません。応用問題は基礎力を前提にしているからです。

全九州模試や県模試で高得点の生徒はすべからく統一模試や市共通テストでも良い結果をとっています。
逆に統一模試や市共通テストが良いからと言って、他のテストで高得点を採れるとは限りません。

でも公立高校入試は基礎的な問題が中心なんでしょ?応用問題が解けている必要はあるの?

確かに応用問題が解けなくても、基礎・標準的な問題を完璧に解けていれば合格できます。

しかし現実そう上手くはいきません。人間なのでケアレスミスを完全に避ける事は出来ませんし、新傾向の問題が突然出題される事もあるからです。

また公立高校とは違い、私立高校(特に鹿児島高校)は問題難易度が高く標準的な力では対処できない事が往々にしてあります。

そういう事態に備えて正答率が低い問題も採れるようになる事が理想です。他の模試が良いからと言って安心するのはやめましょう。

2.問題形式の変化に対応できていない

私は同じ難易度の模試を受けたけど、結果が全く違ったよ。

もし同難度の模試で結果が大きく違うなら、問題形式で点数が変動した可能性が高いです。

たとえば記号問題が多い模試もあれば、記述・英作文比重が高い模試もあります。一般的に難易度・平均得点が同じでも記号が多い問題は内容が難しく、逆に記述・英作文が多い場合は標準難度の傾向があります。

ちなみに、鶴丸・甲南・中央の併願先として人気の樟南・鹿高・鹿児島実業などは記号・用語問題が多く、公立高校入試は記述配分が高い傾向にあります。結局、公立だけでなく私立高校も受けるわけですから、問題形式にも幅広く対応できなければいけません。

3.得意・苦手単元による偶然の変動

仮に同じ模試で短期間に大きく結果が変動しているなら、それは偶然得意分野が出たか、たまたま苦手分野が出た可能性が高いです。

模試は難易度や出題形式が同じでも教科によって得点調整を行ったり、傾向を変える事があります。ですので、短期間に判定がコロコロ変わる事も意外とあるのです。

同じ模試を継続的に受けるメリットは自分の実力を長期的かつ正確に把握する事にあります。たとえば教育振興会主催の「統一模試」は夏休み以降ほぼ毎月開催されていますし、昴主催の模試も種類は違えども月1ペースで受ける事ができます。

数回の模試で大きく判定が違う場合は長期的に受験して正確な実力を把握しましょう。

4.まとめ

結局、何が言いたいかというと「模試・テストの違いを認識しておく必要がある」という事です。

同時期に違う種類の模試を受けるメリットは「難易度」「出題形式」が変わっても対応できるのかを把握できる点にあります。

もし受けたテストによって大きな違いが出ているなら、どの結果を信用して良いのか分からなくなってしまいます。

ですので、しっかりと受験した模試同士の違いは把握するようにしましょう。

まとめ
・標準、応用問題への耐性が付いていない

・問題形式に左右されてしまう

・たまたま得意、苦手分野が出た

学力は安定してこそ、安心して受験に挑むことができます。自分の弱みを把握する絶好のチャンスを逃さずに自己分析を行いましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。