どうして数学が苦手なのか~克服方法を提案します~

  • 学習法

こんにちは。郷中塾代表の本蔵です。

最近はぐんぐん気温が高くなっていき、日差しも強くなりつつありますね。

本格的に夏到来!という感じがします。

 

外で練習を行う部活動生はもちろん、室内にいても熱中症は起こりえます。

こまめに水分補給を行い、脱水を防ぎましょう。

 

さて、先週の土曜日には進研模試がありました。

手ごたえはいかがだったでしょうか?

 

模試の後、毎回のように

数学が難しかったです…

という生徒が例年います。

塾に来ている生徒は、誰でも一つは苦手教科を抱えているものです。

苦手教科を克服して成績を上げるために塾に来ているわけですから、何も恥ずかしがる必要はありません。

 

特に数学については、

「問題を見ても手が動かない。」
授業を聞いても何が何だか分からない…
数式を見ただけで、もう嫌になる!

という声をよく聞きます。

ここまでくると、「数学アレルギー」と言っていいかもしれません。

 

学校の先生の中には、生徒本人が理系を希望していても、

数学がこんな成績じゃ、理系に進んでもついていけないから文系に進みなさい。

なんて言い出す先生もいます。

 

どうして数学の成績が上がらないのでしょうか。

 

この記事では、「数学に苦手意識を持っている人」が「得点できない理由」を説明し、「数学の克服方法」を提案します。

 

数学の苦手克服に必要なことは、「定義と本質を理解すること」

π=3.14

皆さんに質問です。円周率ってなんですか?

 

多くの生徒の皆さんは自信満々にこう答えるでしょう。

「π!」

「3.14!」

 

では、そう答えた生徒の皆さんに問題です。

    「円周率が3.05より大きいことを証明せよ。」

 

これは2003年の東京大学・前期理系の問題です。

本当にいい問題です。

 

さきほどの私の質問に対して、上のように答えた生徒はこの問題は解けないでしょう。

 

なぜなら、この問題は円周率の定義を理解していないと解けないからです。

 

円が絡む数学の問題で必ずといっていいほど使う数値「3.14」、「π」。

 

でもその数値の本当の意味を理解している生徒は、果たしてどれくらいいるでしょうか。

 

先ほどの東京大学の問題は、

みなさんは本当に『円周率』の意味分かっていますか?

という、受験生に向けた大学からのメッセージのように思えます。

 

数学では多くの公式を使います。

 

教科書に公式が出てきたら、その下にある練習問題で公式を使って、それをやみくもに覚えて、

よし、覚えた!

と勉強した気になっている…。

 

そんな勉強をしていませんか?

 

そんな勉強をしていても、テストでちょっと形が違う問題が出てきたときに、

え、こんな問題見たことない…

 

となり手が動かず、
テスト後に模範解答を見て、

 

この問題ってあの公式使うの!?

と後悔するはめになります。

 

数学が苦手な人なら、似たような経験をしたことがあるはずです。

 

 

数学の勉強で大切なことは、「定義を理解すること」です。

 

新しい公式を習ったら、
その公式は何を定義していて、どんな場面で使うのか、どのようにして導出されたのかまで理解する。

新しい言葉が出てきたら、
その言葉の意味を友達に説明できるようになるまで理解する。

できなかった問題の答えを一言一句覚えるのではなく、その問題の本質は何なのかを理解する…。

 

そういう地道な勉強こそが、数学の苦手克服へ向けた一番の近道なのです。

 

そうすることによって使える道具が増え、テストでも、

あ!この問題は○○の話だ!

と気づけるようになり、解ける問題が増えていく…。

 

そうなってくると数学の問題を解くのが楽しくなっていき、「いつの間にかあれだけ苦手だった数学が得点源になっている!」という状態になります。

 

よく「勉強では基本が大事」と言われますが、それはつまり、「定義・本質を理解しているか」ということなのです。

 

具体的な勉強法

勉強法について

それでは、私自身が学生時代に取り組み、多くの生徒にも実践してもらって効果が上がった具体的な勉強法を紹介します。

 

1.定義を理解するためには教科書が最適

まず、定義を理解するために教科書を熟読しました。

教科書こそ最高の参考書です。

 

なぜなら、当然ではありますが、入試問題を作っている人たちは教科書を基準にして問題を作成しているからです。

 

教科書に載っていないことは学校では基本的には習わないわけですから、数学が苦手な人は参考書よりも、まず教科書内容を完璧に理解することから始めましょう。

 

その際、単語の意味や公式について、友達に説明できるようになるくらいまで理解するように心がけましょう。

 

2.問題の本質を見抜く力を身につける

次に、問題の本質を見抜く力を身につけるために行ったことを紹介します。

 

間違えた問題や重要問題の問題文を、大きめのカードにコピーして張ります。

 

そしてその裏に、その問題の解法を書きます。

 

その際、「その問題で問われている本質は何なのか」「解答の方針は何なのか」をしっかりと理解し、解答の重要な箇所にマーカーを引きます。

 

このカードを、自分が間違えた問題や重要問題に出会う度に作っていくと、自分だけのオリジナル問題集ができます。

 

①すき間時間にそのオリジナル問題集を開く
②カードの表面の問題を見て、本質は何かを思い浮かべる
③裏面の解答を見て確認していく

 

上記の手順で繰り返し学習をしていくと、問題の本質を見抜く力が自然と身についていきます。

 

すると、ちょっとひねった問題に出会っても、

あ!この問題はあれと同じ考え方で解ける!

となり、問題を解くことができるようになるのです。

 

以上二つを実践することで、自分でも驚くほど数学の成績が伸び、数学的思考力を身につけることができたと思います。

 

是非みなさんもやってみてください!

 

まとめ
・数学が苦手な理由は「定義と本質を理解していない」から。

・参考書よりもまずは教科書でしっかり理解を。

・解法の丸暗記ではなく、その問題の本質を理解するよう努めよう。

 

「できない…できない…」と嘆いているだけでは何も変わりません。

 

現状を変えるためには自分から動くしかないのです!

 

適切な努力と効率的な学習法で、合格を勝ち取れるように頑張りましょう!