【中学受験】私立中高一貫校と国公立中学校どちらに進学すべきか?
皆さんこんにちは!郷中塾の栗山です。
中学受験を考えているご家庭であれば1度は「(私立)中高一貫校」への進学か「国公立中学校」への進学かで悩まれた事があると思います。
例えば鹿児島市にお住まいであれば、
と考えた方もいるのではないでしょうか?
かくいう私自身、他県の出身者ではありますが同じ様な状況で進路選択に悩み、最終的に中高一貫校を選択しました。
もちろん検討している学校によって大きく特色は違うと思います。大学受験の実績、先生のレベル、授業の特色など検討すべき点は多岐に渡ります。
ですので今回は一般的な見地での(私立)中高一貫校の特徴をお話していきたいと思います。
※公立中高一貫校は学校によって設立目的が大きく違うため、今回は検討から割愛させて頂きます。
1.中高一貫校のメリット
中高一貫校の最大のメリットは大学受験に向けた先取り学習を行っている事です。
普通の国公立中学校であれば高校進学の際、必ず高校受験を経験します。そのため中学生の勉強は学年を経るにつれ、徐々に高校受験対策にシフトし、多くの時間が費やされる事になります。
しかし、中高一貫校は高校受験対策を行う必要が無いので、その分浮いた時間を大学受験対策に充てる事が出来るのです。
例えば、私が通っていた学校は中学2年生には中学範囲を全て終え、高校2年生の前期で高校範囲を全て終えていました。
つまり、カリキュラム通りの学習が出来ていれば、丸々1年以上を大学受験対策に費やす事が出来るのです。
これは大学受験において圧倒的なアドバンテージです。
2.中高一貫校のデメリット
中高一貫校のデメリットは1度授業に置いていかれると取り返すのがとても難しい事です。
先に申した通り、中高一貫校では授業スピードがとても早く、かつ同級生も勉強熱心な生徒が多いです。加えて、受験をしなくても高校にエスカレーターで上がれるため、強いられて勉強に取り組む事もありません。
ですので、学習習慣が身についていない子は、ちょっと勉強をしなかっただけで授業に全くついていけなくなる事があるのです。
仮に途中から勉強をしようと思っても
と考えて諦めてしまうのです。
これが国公立中学であれば途中で「高校受験」というある意味のモラトリアム期間が置かれるため挽回は比較的簡単になります。
私自身、中高一貫校に入学してすぐに部活にのめり込み、かつ学習も疎かにしていたため、気が付けば中学2年の最後には名実ともに本当の学年最下位になってしまいました。私だけのために学校が補習授業を開き、恥ずかしさから猛勉強を始めたのですが、すでに高校分野に突入しており、自主学習だけで巻き返すのは至難の業でした。
なんとか高校1年生で学年上位に食い込める様になりましたが、そこまでに1年以上の時間を有しました。私は友人や先生に恵まれていたお陰で何とかなりましたが、正直個人の力だけではかなり厳しかったと思っています。
そういう意味で、高校受験を途中に挟む事はモチベーションを保つ上でも有効な面もあります。
3.中高一貫校進学にあたって
個人的には直前に爆発的に学習する人よりもコツコツ真面目に学習に取り組むタイプの方が、中高一貫校と相性が良いと思います。
繰り返しになりますが、中高一貫校では6年というとても長い時間を受験無しに過ごします。つまり、平常時であっても毎日勉強し、学内の定期・実力テストをしっかりと取り組む子に向いているのです。
特に県外の私立中高一貫校(九州であれば久留米大付設、青雲、早稲田佐賀など)であれば親元から離れる事になります。もちろん寮生活で生活はコントロールはされますが、直接子供の状況を見る事が出来なくなるため、尚更管理されなくても自立学習できる能力が求められます。
あるいはセーフティーネットが充実している学校を選ぶというのも選択肢の1つです。中高一貫校の中には途中で成績が悪くなった学生への対策が充実している学校もあります。私が進学した学校では成績がとりわけ悪い生徒に対して放課後に毎日の強制補習が行われ、合格点に達するまで帰宅できませんでした。
こういった情報は中々パンフレットなど表の情報には出て来ないものです。学校見学で直接職員の方に尋ねるかすでに進学した知り合いから情報をもらうと良いでしょう。
4.まとめ
以上が私立中高一貫校の特徴に関するお話でした。
今回述べたのはあくまで「高校受験の有無」を中心に比較検討しています。他にも中高一貫校と国公立中学校はあらゆる点で大きく違うので、多くの情報に触れて検討を進めてもらえればと思います。
・中高一貫校では1度授業に置いていかれると学力を取り戻す事が非常に困難
・継続的な学習が出来ている子が中高一貫校のカリキュラムに合っている
最後までお読み頂きありがとうございました。