【最新版】鹿児島大学医学部・医学科の入試事情

  • 調査

医師を目指す学生

こんにちは。郷中塾の藤井です。

年が明けて、いよいよ大学入試共通テストも目前に迫りました!

高3生は受験勉強のラストスパートをかけるべく、全力で机に向かっていることと思います。

あと残り少しですので、悔いのないように頑張りましょう!

 

さて、当塾には中学生段階で

将来の夢は医師です!
大学は医学部医学科に進学したいと思っています!

という生徒が多くいます。

また、保護者の方からよくされる質問の一つに

鹿児島大学医学部医学科に進学させたいのですが、高校はどこに行くのが良いのでしょうか?

というものがあります。

この記事では鹿児島大学医学部医学科へ進学を希望する方に向けて、合格者の出身高校のデータや入試の受験科目や難易度についてお伝えします。

 

鹿児島大学医学部・医学科入試の概要

鹿児島大学医学部入試の概要(試験科目、試験時間、配点、倍率等)と特徴をご紹介します。

過去の入学試験データ

鹿児島大学医学部の募集人員は110人。偏差値は65~68。
入学試験は、一般入試前期試験と後期試験、地域枠の推薦入試Ⅱ、さらに国際バカロレア入試と私費外国人学部留学生入試で毎年若干名募集しています。

倍率は年度によって多少異なりますが、前期試験は5倍前後、後期試験は11~15倍で推移しています。

表1 鹿児島大学医学部・医学科の一般入試の募集人員と倍率

    年度   募集人員
    倍率
前期後期前期後期
令和2年69人23人4.8倍11.3倍
平成31年69人23人5.2倍15.8倍
平成30年69人23人4.8倍12.3倍

入試科目と配点
大学入学共通テスト(前期・後期共通):国語 200点、地歴・公民から1科目 100点、数学Ⅰ・A 100点、数学Ⅱ・B 100点、物理・化学・生物から2科目 200点、英語 200点の5教科7科目合計900点満点。

個別学力検査(前期):数学Ⅱ・数学Ⅲ・数学A・数学B 200点、理科(物理、化学、生物から2) 400点、英語 200点、面接120点、合計920点満点。

個別学力検査(後期):小論文 200点、面接120点の合計320点満点。

個別学力検査の試験時間
(前期)数学2時間、英語1時間30分、理科2科目2時間30分
(後期)小論文1時間30分

英語の外部検定試験の利用

大学入学共通テストで筆記、リスニングともに8割以上とり、外部英語試験で一定スコア基準を満たした人は、全員満点とみなされます。
なお、8割未満の場合は、それぞれの得点の25%の点数を加点します。

表2 利用できる外部英語試験名と基準スコア

外部英語試験名みなし満点とするスコア基準
Cambridge EnglishFCE以上
実用英語技能検定準1級以上
GTEC CBT1250点以上
IELTS5.5以上(Overall Band Score)
TEAP334点以上
TOEFL iBT72点以上
TOEIC L&R/TOEIC S&W1095点以上(L&R785点以上及びS&W310点以上)

合格者の得点と基準

過去3年間の合格者最高点、最低点、平均点を表でまとめておきます。
前期は1,820点満点、後期は1,220点満点です。

    
   年度
   
    区分
           合格者
   最高点   最低点   平均点

  2020年度
    前期   1588点   1458点  1505.33点
    後期   1089点   970.40点  1009.63点

  2019年度
    前期   1598.60点   1416.00点  1477.43点
    後期   1026.60点   951.00点  984.46点

面接の評価が著しく低い場合(10点以下)は、総合得点にかかわらず不合格とすることがあるそうです。
また、同点になった場合は、面接での点数が多い生徒を優先的に合格させると募集要項に記載されています。

鹿児島大学医学部・医学科合格者の県内高校別データ

鹿児島県内で多くの合格者を出している、鶴丸高等学校、甲南高等学校、ラ・サール高等学校、志學館高等部の過去5年間の合格者数と占有率を表とグラフでまとめておきます。

グラフ1 鹿児島大学医学部・医学科の合格者数

鹿児島大学医学部医学科の合格者数

グラフ2 4校の鹿児島大学医学部・医学科合格者占有率

4校の鹿児島大学医学部医学科合格者占有率

鹿児島大学医学部・医学科合格者のうち県内出身者の占める割合は、60%前後で推移しています。
グラフ2からわかるように、鶴丸高校、甲南高校、ラ・サール高校、志學館高等部の4校出身者で40~56%も占められています。
さらに、鶴丸高等学校とラ・サール高等学校だけで35~47%占められていることから考えると、鹿児島大学医学部・医学科に合格するには、この2校に合格することが近道のひとつだといえるでしょう。

鶴丸高校と甲南高校で顕著な差

志望校選び

ここ数年、鶴丸高校と甲南高校の鹿児島県立高校入試における合格者最低点は、かつてほどの差はありません。

しかしながら、鹿児島大学医学部医学科の進学実績に限って言えばかなりの開きがあります。

甲南高校は医学部対策が弱いってこと?

そう思われるかもしれませんが、それは違います。

そもそも鹿児島大学医学部医学科の入試においては、『医学部専用問題』がありません。

つまり、他学部と同じ入試問題で合否が判定されます。

また、鹿児島大学は標準的な問題が多いため、基礎・基本をしっかりと理解していれば十分合格点に達します。

そのため『鹿児島大学医学部医学科入試のためだけの対策』なるものは、私立大学に比べれば効果は薄いでしょう。

じゃあなんで、こんなにも進学実績が違うの?

現役の鶴丸高校生・甲南高校生を指導している立場として感じるのは、

・鶴丸生は入学時点で医学部志望者が多い

・鶴丸生は先輩も含めて周囲に医学部志望者が多いことで、成績が足りていない生徒であっても医学部志望であるということに精神的抵抗が少ない

・甲南生は鶴丸生に比べて現役志向が強く、受験学年になると志望校を変更する生徒が多い

以上の特徴が挙げられます。

それぞれの高校での教育内容が進学実績に差をもたらしているというよりは、学校の雰囲気や環境によるところが大きいように思えます。

高校入学前から医学部を志望しているならば、鹿児島県立高校なら鶴丸高校への進学をお勧めします。

 

鹿児島大学医学部・英語の入試傾向・対策と勉強法

英文

試験時間は1時間30分
解答形式は記述式、選択式
問題形式は、空欄補充問題、説明問題、内容一致問題、タイトル選択問題、文法・語彙問題、英作文、自由英作文
問題文は、論説文が出題されることが多い

鹿児島大学医学部・医学科入試の英語の難度

読まなければいけない英文量が少なく、内容も理解しやすいため、難度は低いです。
しかし、日本語で説明しなければいけない問題が多く、自由英作文が出題されるため時間配分に注意しましょう。

鹿児島大学医学部・医学科入試の英語対策

CHECK!!

1.長文問題対策
医学科に合格しようとしている生徒にとっては、長文の意味を掴むことはそれほど難しくないはずです。
高得点をとるためのポイントは、短時間で上手に日本語にまとめる能力でしょう。
最初は、時間を計らずに自分が納得するまで考えて解答して、徐々に時間を意識しながら解答作成することをおすすめします。

英文が理解できないという生徒は、まだ基礎力が足りないので、「英文解釈の技術100」(桐原書店)などを使って、文法的に英文を把握する力をつけましょう。

間違っても単語の意味から英文を推測するようなことは、しないでください。
確かに、単語力がつけば知っている単語の意味から英文の意味を把握できることはあります。
しかし、これはたまたま合っていただけです。
これでは、同じ単語が使われていて、少し文法的に違っている2つの英文の違いはわからないでしょう。
文法的にこの英文はこうとしか読めない、というレベルまでしっかり勉強することが理想です。

また、単語の意味だけから推測して読むことに慣れてしまった生徒は、英文解釈の勉強を始めても正しい読み方を身につけるのに時間がかかってしまう傾向があります。

2.文法・語彙問題対策
文法・語彙問題は、基本的なことを問われている問題が大部分であるため、ほとんど正解しなければいけません。
「Next Stage英文法・語法問題」(桐原書店)などの標準的な文法問題集ならなんでもよいので、何度も繰り返し解き直しましょう。
複数の問題集に手を付けるよりも、1冊の問題集を繰り返し復習した方が、実力がつきます。

3.英作文対策
英作文の勉強は、全く英文を書くことができないという生徒は、構文集などの暗記から始めてもよいでしょう。
しかし、下線部英訳でも自由英作文でも信頼できる人に添削してもらわないと、できるようになるのは難しいです。

自分で書いた英文のどこが不自然な表現で、どの程度の英文なら点をもらえそうなのかは、ひとりで勉強していてもわからないからです。

また、英作文の力は、添削してもらって間違っていた部分を、自分で考えながら書き直すということを繰り返すことで少しずつ実力が付いてきます。
勉強をし始めてもすぐに力はあがらないため、夏休み頃から週に1回でもよいので添削してもらい、英作文の勉強を始めましょう。

鹿児島大学医学部・医学科の数学入試傾向・対策と勉強法

数学

試験時間は2時間。
解答形式は記述式。
毎年大問で5題出題されていて、特に微分法と積分法、ベクトル、数列がよく出題されています。
数学Bからよく選択問題が出題されているため、得意な分野がある生徒はどの問題を選択すればよいか迷わずに済むかもしれません。

鹿児島大学医学部・医学科入試の数学の難度

基本~標準レベルの問題が出題されています。
医学部・医学科を合格しようとしている生徒なら8割以上は取りたい問題です。

鹿児島大学医学部・医学科入試の数学対策

Check!
難しい問題は出題されないため、鹿児島大学医学部だけを受験すると決めている生徒は、難しい問題集に手を出すより、標準的な問題集をしっかり解けるようになるまで復習した方が良いでしょう。

「チャート式」(数研出版)のような網羅系の問題集を繰り返し解くだけで、十分合格点が取れるようになります。

数学を勉強するのは、高校3年生になるまでと思った方が良いかもしれません。
高校3年生になると、他の科目の勉強もしなければいけないため、この時期から網羅系の問題集を解き始めるようでは時間が足りなくなる可能性が高いです。
高校3年生になったら毎日数問総合問題を解く程度にして、高校2年生のうちに出来るだけ勉強しておきましょう。

まとめ

鹿児島大学医学部医学科に合格することは簡単ではありません。
しかし、早い時期から対策を行い、適切な時期に適切な勉強をすれば、合格する可能性は高くなります。

医学部進学を目指している受験学年でない中高生は、入試において求められる能力を早いうちから理解し、それに向けての対策を一刻も早く行いましょう。

良い環境で早く走り始めた人は、それだけ合格というゴールに近づきます。

受験生になってから…ではなく、最難関学部の志望者であるという自覚を持って、日々の学習に臨みましょう!

最後までご覧いただきありがとうございました!