鶴丸・甲南・中央受験で他校を圧倒する鹿大附属中|公立中の戦い方とは
こんにちは。郷中塾の栗山です。
突然ですが、皆さんは鶴丸高校・甲南高校に最も合格者を輩出している中学をご存じでしょうか?
正解は鹿児島大学教育学部附属中学校です。
ということはつまり、三校を受験するということは、必然的に附属生と競わなければいけないということです。
附属生は鹿児島県立公立高校入試において間違いなく強敵です。
鹿大附属中の生徒は非常に勉強熱心で、生半可な学習では太刀打ちできません。
彼らと同程度、いやそれ以上に勉強する覚悟がないと苦しい戦いになります。
しかしだからと言って、公立中の生徒が彼らに勝てないかと言うとそんなこともありません。
現に鶴丸高校も進学者の半数以上は鹿児島市内の公立生なのです。
今回は鹿大附属中の生徒が持つ優位性を最初に解説し、公立中の生徒が取るべき受験の心構えについてお伝えします。
2025年3月に受験を控えている、鶴丸・甲南高校志望の受験生のみなさん!
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「夏休み頑張ったのに、合格ラインにはほど遠い…」「このままでは受かる気がしない…」
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1.なぜ鹿大附属中は三校受験に強いのか?
1-1.高校受験範囲の一部を入学段階で学んでいる
鹿大附属中生の多くは、中学生で習う単元を既に小学生で学習しています。
というのも、入学者の多くが昴や英進館などの大手学習塾に通っているからです。
これらの塾では、たとえ小学生であっても実質的に中学レベルの問題を解いています。
かくいう私自身も元々福岡の英進館に通っており、附属中を併願した経験があります。
英進館では社会・理科の中学範囲ほぼ全てを学習し、国語・数学も一部中学の先取り学習をしていました。
ですので、全く習っていない科目といえば英語ぐらいでした。
もちろん、全ての生徒が高校受験の範囲を既習しているわけではありません。
しかし難関校を志望していた生徒であれば、必ずと言って良いほど中学範囲を学習しています。
つまり、入学段階から公立中の生徒に対し知識面でアドバンテージを持っているのです。
1-2.生徒全員が受験経験者
個人的にはこれが大きな理由といえるかと思いますが、1度受験を経験した鹿大附属中生は受験に対する意識が非常に高いです。
たとえば附属中では、本番が近づくに連れてクラス全体が一気に受験モードに包まれていきます。
授業中は教室が緊迫した雰囲気に包まれ、クラスによっては休み時間も多くの生徒が勉強しています。
しかし、公立中では中々このような空気には至りません。
受験学年になっても、最初から最後まで雰囲気が変わらないこともザラにあります。
考えてみればそれもそのハズで、ほとんどの生徒は受験を経験しておらず、受験がどういうものであるかいまいちイメージできないのです。
だから、その中で過ごしている本人はその空気が当たり前だと思っているので、特に疑問を持たず「受験前の雰囲気ってこんなものなんだ」と素直に受け止めてしまいます。
このように、附属中と公立中では受験に対する姿勢が大きく違うのです。
1-3.三校受験に特化した進路指導
最後は教務サイドの優位性についてです。
前述の通り、鹿大附属生のほとんどは三校を志望し実際に受験します。
そのため鹿大附属中は毎年膨大な数の受験データを手に入れており、三校受験の動向を常に最前線で把握しています。
たとえば進路指導では、過去の卒業生のデータを参考にします。
感覚や憶測ではなく、実際のデータや経験を元に話すので、説得力のあるきめ細かい指導が行えます。
しかもこうした指導は過去のデータだけに留まりません。その年の三校志願者数や私立入試の得点状況などリアルタイムのデータも入試本番に活用されています。
たとえば昨年度の鹿児島高校の受験では、得点開示の点数をもとに学内で三校志望者の得点分布を作り上げていたと言います。
「鹿児島高校受験者のうち鶴丸志望者の平均点はどのぐらいなのか?」
「鹿高の入試でどの程度採れていれば合格目安圏内なのか?」
そういった最新情報をすぐに算出し、現場指導に反映しているのです。
こうした情報は三校志望者が多い鹿大附属中だからこそできることいえます。
2.三校(鶴丸・甲南・中央)入試に挑む公立勢の心構え
だったら十分に定員に空きがあるのでは?
確かに鹿大附属中の生徒数は限られています。
しかし、ここで言いたいのは「三校を受験するという事は彼らと同じ土俵に立たなければいけない」という事です。
イメージしやすいように鹿大附属中の話をしましたが、公立中の中にも中学受験経験者や教育熱心なご家庭はたくさんいらっしゃいます。
彼らの意識は鹿大附属中生と同じぐらい高く、早い段階から受験勉強に励み、積極的に情報収集をしています。
先行されているその差を埋めるためには、彼らと同程度、いやそれ以上の勉強をしなければいけません。
勉強法については以下の記事で解説していますので、ここでは心構えについてお話します。
2-1.学校のテストを軽視しない
ここまで鹿大附属中の良い点ばかりを挙げてきましたが、実は教育カリキュラムで見ると附属中と公立中にほとんど差はありません。
意外かもしれませんが、授業で扱っている内容も授業時間数も基本的に同じです。
あえて違いを挙げるなら学校のテストの難易度が難しいことでしょうか。
附属中だけで行われている錬成テスト、そして通常の定期試験の中身を見るとかなり難しい問題が揃っています。
しかし、相違点は本当にそのぐらいなのです。
鹿大附属中と同じ内容を習っているならば、まずはしっかりとその範囲で結果を出す事が重要です。
公立中のテストは標準レベルの問題が多いので、基礎学力をチェックする意味でも優れています。
たかが定期テストだと侮らずにしっかりと対策をして臨むことをおススメします。
2-2.同じ志望校の生徒が多い環境に身を置く
これを言ってしまえば元も子もないですが、受験感覚を身に着けるには同じ志望校の生徒が多い環境に身を置くことが理想です。
結局のところ、戦う相手の大部分は同じ学校の同級生ではなく、他校の三校志願者なのです。
敵の実力や現状をしっかりと把握しなければ、自分の力量も正しく把握できません。
こうした受験生みんなが持つ当たり前の疑問は、同じ志願者と一緒に過ごさない限りは分からないものです。
当塾も塾生の半数以上が鹿大附属中の生徒ですが、公立中の生徒は彼らと一緒に過ごす時間が長くなるに連れて、受験に対する心構えや勉強法、学習スタイルが似てきます。
当人たちに自覚はなくとも、知らず知らずのうちに鹿大附属中の生徒から影響を受けているのです。
もし本気でトップ三校を目指すのであれば、できる限り同じ志望校の生徒と関わり受験を優位に進めることが理想でしょう。
3.まとめ
以上が高校入試における鹿大附属中の優位性と公立中生の心構えでした。
・附属中の進路指導は三校受験に特化している。
・同じ志望者が多くいる環境に身を置くことが理想。
現状で合格ラインに達していないのであれば、まずは意識から変えていく必要があります。
後悔のないように、夏を過ごしましょう!!