【新高3向け】この春に成績を伸ばす勉強法の極意‼︎
こんにちは、郷中塾の宮園です。
国公立大学の前期試験も終わり、後期試験が控えているものの、高校3年生は受験が一段落という頃だと思います。
そして、高校2年生は『たった残り1年』で人生を大きく左右する「大学入試」が待っています。
残り1年間という期間の中で、
「結局、何から勉強したらいいの?」
「どうやって勉強すればいいか分からない」
と感じている人が多いと思います。
そう悩んでいる間にも時間は過ぎていき、気付いたら取り返しがつかない状態になるかもしれません。
今回は、この春に成績を伸ばすために何から勉強すべきか、その『極意』についてお話ししていこうと思います。
1.この春は全科目に手を出すな!
そう思っている生徒や保護者の方が多いかもしれませんが、これは判断ミスだと言わざるを得ません。
今から全科目の勉強しようと仮定したら、主要3科目だけでも
現代文
(漢字、慣用句、文章問題など…)
古文
(古文単語350語・助動詞・助詞・敬語の暗記、文章問題演習など…)
漢文
(漢文句形120個・再読文字・重要漢字の暗記、文章問題演習など…)
英語
(英単語1500語・英文法の暗記、英文解釈、リスニング、英作文、文章問題演習など…)
数学
(フォーカスゴールドⅠAⅡBCの例題536問など…)
これに理科科目・社会科目・情報などが追加されると、いくら時間があっても取り組むのは難しいでしょう。
そもそも全科目取り組むのは無謀と割り切って勉強しないと、
全てが中途半端に終わって「結局なにも身についていない」状態になりかねません。
みなさんはこのようになっていませんか?
『二兎追う者は一兎をも得ず』という諺がありますが、優先順位と取捨選択ができないと国公立大学入試は突破できませんので、今からでもそこを意識して勉強しましょう。
1−1.迷ったら3科目に絞る
この春に勉強するなら、たった3科目だけに絞って全力で取り組んでください。
その気持ちは素晴らしいです。
ただ、学校から山のように全科目の春休み課題が出るので、他の科目はその時に勉強するだけで十分です。
大事なのは優先順位と取捨選択です!
悩むようであれば、
理系:数学・英語・理科1科目
文系:数学・英語・古典・(社会1科目)
に取り組むことをお勧めします。
高校3年生になると、数学と英語はひたすら問題演習になるので、このタイミングを逃すと復習する機会を確保するのが難しくなります。
早速ですが、まずは科目の勉強する内容をお伝えします。
● 国語
・古文単語・助動詞
→完璧になるまでひたすら暗記
・文章問題
→共通テストレベルの文章問題集1冊
● 数学
・フォーカスゴールドⅠAⅡBC
→苦手な人は「*1~2」、得意な人は「*2~3」のみ
● 英語
・ターゲット
→苦手な人は「1~800」、得意な人は「1~1500」
・入門英文解釈の技術70
→英検2級取得レベル以下の人のみ
・基礎英文解釈の技術100
→英検2級取得レベル以上の人のみ
● 理科科目
・リードα、セミナー、ニューグローバル
→苦手なら基本問題のみ、得意なら発展問題まで
● 社会科目
・チェックリスト、要点ノート、教科書
→苦手なら解答部分の暗記のみ、得意なら周辺知識まで
上記は大体の人が苦手とする部分や演習内容なので、本当はここから自分に合わせて内容を修正する必要があります。
郷中塾では生徒に合わせて苦手分野や科目を選定していますが、塾生でない方で自分だけで優先順位を決めるのが苦手な人は、学校の先生や今お通いの塾の先生に教えてもらった方がいいかもしれません。
「本当にこの科目のこの分野を勉強すればいいのかな?」
「もしこの選択が間違ってたら、どうしよう…」
という不安を抱えたまま勉強してしまうと、集中力が落ちてしまい、勉強しても自分の身になりにくい状態になります。
1−2.他の科目は夏から全力で回収
優先順位と取捨選択によって、この春には取り組まない科目が出てきますが、夏頃から全力で回収すればいいので安心してください!
夏から取り組む科目のなかに、社会科目や理科科目など、暗記が必要な科目がある場合は大変だと感じるかもしれません。
ただ残念ながら、科目が変わるだけで受験勉強はずーっと大変なんです。
私も受験生の時は、秋頃に日本史ができていなかったので「あれ?自分って理系だったはずなのに、日本史の勉強しかしてなくね?」と思うぐらい日本史の勉強をしている時期がありました。
ここで、優先順位と取捨選択をイメージしやすいよう、下のイラストを見てみましょう!
2.勉強環境を整えよう!
ここで質問です。
いつもどこで勉強していますか?
勉強空間である自分の部屋ですが、集中して勉強できる環境か改めて確認してみましょう。
近くにベッドがあるからと、疲れたらちょっと横になってみたり、
集中が切れた時に漫画やスマホなどを触ってしまったりしていませんか?
いざ勉強しようとしても、環境が整っていないと長時間の勉強ができなくなってしまいます。
勉強の中身も大事ですが、同じぐらい自分の学習環境をつくることも大事です。
図書館や自習室など、周りに誘惑するものがない環境に身を置いて勉強する習慣が、最後の追い込みでの伸び幅に大きく寄与します。
理想をいうと、一緒に頑張る仲間と切磋琢磨できる環境が望ましいです。
3.自習の重要性と危険性
この手の質問はよく受けます。
特に数学で多く、真面目に努力している生徒ほど、このような悩みを抱えている傾向があります。
この原因のほとんどが、
「どうしてこの問題はこの解き方をするのか」を理解していないまま、
『この解き方が正しいんだ』と解答を丸暗記する勉強法にあります。
実際にどういうことなのか、数学の簡単な質問をするので想像してみてください。
【質問】
「場合の数・確率」で、ボールや人を区別する問題と区別しない問題がありますが、
区別する・しないの明確な基準は説明できますか?
フォーカスゴールドの問題だったら解くことができるかもしれませんが、
模試の時に解けないのは『解答方針を立てるときの基準が曖昧』というのが主因と思われます。
極端にお伝えすると、
「百マス計算はできるけど、文章問題が解けない小学2年生」と同じ状態なのです。
3−1.まずは質より量にこだわる
闇雲に勉強するよりは効果的ですが、まずは勉強量を意識しましょう!
まずはイメージしてもらいやすくするために、下のイラストを見てみましょう!
このグラフから伝えたいのは、
まずは問題をたくさん解いて、
『赤い点』の数を増やすことが大前提。
演習を重ねながら学校や塾の先生に質問することで、問題同士のつながりや関連性を理解し、
『青い線』で問題を繋げていきます。
そして、最後にいろんな問題との関連性をつなげていくことで、
『緑の面積』のように理解できる部分を増やしていく。
この流れが、効率良く成績を上げる勉強方法なんです。
この春は、『演習量(赤い点)』をどれだけ増やしておくか、が一番大事といえるでしょう。
3−2.新課程は独学だと難しい!?
よく共通テストには「思考力が大事だ!」と言われますね。
共通テスト新課程に入ると、全ての科目において思考力が問われていますが、実際に思考力はどうやって伸ばすのか知っていますか?
大学受験における思考力とは、分かりにくい文章や誘導から、問題ごとに最適な情報を取り出す力を求められています。
難しい言い回しですよね。
実際に共通テスト新課程で出題される数学の試行問題を見てみましょう。
(独立行政法人大学入試センター|令和7年度試行問題の方向性、試作問題等)
この問題は数学のどの分野だと思いますか?
一見すると分かりにくいですが、この問題は二次関数の分野なんですね。
そうなんです。
いくらフォーカスゴールドを頑張っても、そもそも出題傾向も違うので、受験に向けて全く別の問題演習をする必要があります。
ちなみに、フォーカスゴールドや青チャートは計算力を鍛える問題集なので、いわば難しい計算ドリルです。
もし独学で勉強する際には、計算力を鍛える問題集だけでなく、思考力を鍛える問題集もしっかり取り組みましょう!
4.最高の環境で最適な勉強!
最後になりますが、この春に「整えておきたい学習環境」と「取り組むべき学習内容」についておさらいしましょう!
● 学習環境
・学習場所
→集中できる環境と仲間が欲しい!
→相談できる先生がいると安心!
・意識すること
→科目を絞って得意を伸ばして苦手を克服!
● 勉強内容
・数学
→フォーカスゴールドを完璧に仕上げる!
・英語
→英単語ターゲットは1〜800は絶対に暗記!
→英文解釈は最低でも基礎は理解しておく!
※番外編
→思考力を鍛えるのも忘れずに!
5.まとめ
今まで悩んで行動に移せなかったり、疲れて勉強をサボったりしていたとしても、全力で頑張ればこの春で取り返すことはできます。
不可能なことを頑張る必要はありません。
当たり前のことを忠実に、自分のできることに最大限取り組む
簡単なようで難しいことですが、残りたった1年頑張るだけで人生は大きく変わります。
悔いのない大学受験生活になることを願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。